猫ちゃんが摂るべき栄養と理想的な食事の与え方と目安量について
私たち人間と猫では健康に過ごす為に摂らなければならない栄養素が異なります。
これはきちんと理解しておかなければならない事あり、可愛いからと人間と同じものをあげればいいという訳ではありません。人と同じものを与えると肥満化したり、虚弱体質になってしまいます。猫にとって必要な栄養素を理解し、基本となる食事の与え方や、ドライフードについて書かせて頂きます。また手作りフードを与える場合の注意点なども少し書いていきます。
猫が健やかに育つために必要なのは三大栄養素
健康維持のために飼い主が管理を
元は狩りをする習性がある猫は鳥やネズミなどの小動物や虫などをと捕まえて必要な栄養を賄って来ました。現代においては愛玩動物と化し完全室内外となっている猫は自分で必要な栄養を補う事が出来ません。なので飼い主が栄養管理をしてあげないといけません。人間と同じ食事を与えてしまうと塩分の過剰摂取になってしまい病気に繋がってしまいます。猫の習性的に偏食になりやすいのでバリエーション豊かな食事を与える事が大切です。
その① 猫に必要な三大栄養素
猫の身体を健康に保つために必要とされている栄養素は、①タンパク質、②脂肪、③炭水化物です。ひとつづつ、どうして必要かを解説していきます。
①タンパク質
筋肉、皮膚などの主成分となるタンパク質は我々人間だけではなく猫にとっても大切です。1日に必要とされているタンパク質を体重1kgあたりで比較してみると、犬の約3倍、そして人間の約5倍も猫には必要です。タンパク質を構成するタウリンというアミノ酸は猫にとってとても大切な栄養素です。猫はタウリンを体内で生成する事が出来ないので、食事から摂取するしかありません。タウリンが不足すると目の病気、心臓病にかかりやすくなってしまうので、本当に欠かせない物です。
その②猫に必要な三大栄養素
②脂肪
動物性脂肪の中には、食事から摂る必要がある必須脂肪酸も含まれているので重要です。猫は基本的に少食なのでエネルギー源にするには炭水化物よりも脂肪の方が猫の身体には適しています。ですが、鰯や鯖などの青魚に含まれている不飽和脂肪酸が多い食べ物を与え続けてしまうと脂肪細胞が黄色化し硬くなってしまう黄色脂肪症を引き起こす場合もあるので注意が必要です。
その③猫に必要な三大栄養素
③炭水化物
猫の腸は人間と違い炭水化物を消化する機能には適していません。なので人間が普段食べているお米(白ご飯)を食べるとお腹を下して下痢になってしまう場合があります。なので手作りフードで白ご飯を与える場合にはおかゆにするなどして消化しやすい形にして下さい。
必要な三大栄養素の他にビタミンとミネラルも重要
カルシウムとリンを摂る必要性
カルシウムは煮干やチーズに含まれており、リンは肉・魚の多く含まれています。多ければいい、という訳でもないのでリンを多く摂り過ぎると、カルシウムが失われてしまいます。バランス良く摂取して貰うようにこちらが上手く配分する必要があります。カルシウムとリンのバランスの比率は1:1~1,3:1の間が理想とされている適正値です。
カルシウムが不足してしまう場合は市販のカルシウム食品やおやつなどで補うようにして下さい。
ビタミンを摂る必要性
ビタミンはタンパク質、脂肪、ミネラル等の代謝に大きく関係していきます。猫の成長や、健康維持などの大切な役割を担っているビタミンの中でも猫にとって重要なのはビタミンAとビタミンB1です。牛肉・卵黄に含まれているのがビタミンAです。人間は緑黄色野菜に含まれているカロテンをビタミンAに変換出来ますが、猫にはこの変換能力がないのでビタミンAを含む動物性の食材を摂る必要があります。ビタミンB1は豚肉に豊富に含まれていますが加熱することによりビタミンB!の量が減ってしまうので注意が必要です。
猫への食事の与え方や、目安となる食事の量
基本的な食事の与え方
猫は気まぐれというイメージがありますが、習慣を大事にする動物なので食事を与える時間・場所を毎日同じにして下さい。そして猫が空腹時に人間が食事をしていると食べたがるので毎日人間の食事より先に与えて人間の食べ物をむやみに食べないよう対策をして下さい。本来猫は肉食ですので、食いだめ習性があり、食いだめをする事が出来ます。その為朝食べた食事で満足すると夜ご飯には興味も示さない、という場合もあります。その習性を知らないと心配になってしまいますが、 病気でない限り次の日の朝にはまたちゃんと食べるはずなので安心してください。
猫に与える食事の目安量
年齢により少しの差はありますが、成猫の大抵の場合は体の大きさにそこまで違いがないので、犬のように体重から割り出す必要カロリー等はそこまで気にしなくて良いです。成猫が1日に必要なエネルギーは体重1kgあたり約80kcalでドライフードなら約25gが目安です。(80kcal/25g)生後2ヶ月くらいは体を形成する大切な時期なので成猫の約3倍ものカロリーが必要となります。そして妊娠中、出産前後は体力の消費も激しいので約700~800kcalが必要となります。時期に合わせた食事を与えるように心掛けて下さい。
まとめ
今回は猫が健康に生きていく為に必要な基本的な栄養素5種と食事の与え方、目安量を書かせて頂きました。ドライタイプのキャットフードには必要な栄養素が、物にもよりますがほとんど入っています。なので、摂らなければいけない栄養素というのをあまり難しく考えずに色んなメーカーのキャットフードに含まれている栄養素を見て上記に書いた栄養素がきちんと入っているか、どの味、メーカーの物が家の猫にあっているか、探してみてください。