1900年頃のガラス乾板から、美しき猫の姿と彩りを職人技で見事再現
120年前も、今も、猫を前にしてとる行動は変わらぬようです。
フランスのフォトグラファー・Mathieu Stern氏が、氏のご家族が古い親類の家で見つけた古ぼけたガラス乾板を再生して紙焼きして、さらにモノクロームから総天然色風写真にしたところ、約120年の時を超えて美しき猫の姿が甦ったというお話を見つけて参りましたので、ご紹介する次第であります。
Mathieu Stern氏のYouTubeチャンネルにアップされたこちらの動画では、古い家屋の棚の引き出しにしまい込まれていた、タイムカプセル的な空き缶とそのアンボックスシーンが記録されております。
缶の中には当時宝物だったと思われるアイテムの数々とともに、真っ黒になったガラス乾板が2枚。写真の技法から約120年前のものと推測したMathieu氏は先祖の記憶を甦らせるべく、サイアノタイプ(青写真)を使って再生させます。そして浮かび上がったのが、端正な顔の白タビー猫でした。
Mathieu氏は、この猫の青写真をレタッチしてモノクロ化、さらに総天然色化することに挑みます。その一部始終は以下の動画にて。
ごみ取りを施してきれいなモノクロ写真にしたあと、AIによる自動色再現を使ってみますが、皆様ご存じの通り再現性はイマイチ。そこで、写真に写っている洗濯物を干すポールや木製の樽、そして猫の毛色を基準として手作業で写真の色を再現する試みに着手。その結果、約120年の古い親族が大切に保存したかった美しき猫の姿が、かなりの精度で再現されたのであります。
愛しき猫を永遠に記憶に留めたいと思う気持ちは、120年前も今も変わらないのでありまして、なんとしても我が家の猫の写真を書籍化して、国会図書館に納本する道筋を付ける計画を実現したいと、心を新たにするのでありました。
ちなみに、120年前の猫の写真はMathieu氏のサイトにて各種サイズの紙焼きが購入できます。価格はサイズによって異なり、最小の六つ切サイズ(8×10インチ)で19ドル、最大の大全紙サイズ(20×24インチ)で86ドルとなっております。日本への発送にも対応し、送料は通常便で16.99ドル、速達便で62.39ドルです。
[Colorization of a 120-Year-Old Cat Photo/YouTube]
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Source: 猫ジャーナル